ナガサキ・ユース代表

Vol. 2
堀真理子/長崎大学経済学部4年
サークル活動ではクラシックギター部に所属し、音楽の趣味もある彼女ですが、アメリカへの留学や韓国への旅行、また、今後はニューヨークで開催される会議に参加するなど海外経験も豊富。そんな経験を活かして、現在では核廃絶について勉強されているということで、インタビューを行ってきました!

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◆はじめに今一番注力している活動について教えてください!
今一番頑張っている活動は、「ナガサキ・ユース代表団」での活動です。ナガサキ・ユース代表団では核軍縮・不拡散問題について勉強をしていて、去年は第一期生として4月22日から5月3日にかけてスイスのジュネーブで開催された「2015年核不拡散条約(以下NPT)」の準備委員会に長崎の大学生が参加してきました。私はその第二期生として参加していて、インタビューの前までは勉強会があってて、NPTでの日本とエジプトとのステートメントの読みくらべをして、国の立場の違いを調べてました。

◆他に具体的な取り組みはありますか?
第一期生はジュネーブでのNPT準備委員会に参加した際の活動報告をしていて、今年度は国連本部のニューヨークへ2週間行くので、そこに参加するドイツの学生とのディスカッションの準備やニューヨークの学生とどのように交流するかも考えています。あと、高校生が主体となって核兵器廃絶の署名運動などを行っている「高校生平和大使」という取り組みがあるのですが、大学生として情報を提供したりなど協力もしています。

◆では、明確な目標や取り組みの指針があるわけではないのですね?
そうですね。本当に核軍縮について勉強したい人がいたり、実際に行動に移す人がいたり、目標は個人で持つものだと思ってます。活動も、個人で考えたものにみんなが共感して一緒に実行する感じです。

◆堀さんの目標は?
う~~ん・・・。まだ、模索中です(笑)

◆では、その取り組みを始めたきっかけは?
長崎大学には、「核兵器廃絶研究センター(通称RECNA)」というものがあって、私は学生としてRECNAサポーターをしているんですけど、同じサポーターからユースに参加した人がいて、その憧れから第二期生に応募して審査を受けたのがきっかけです。

◆RECNAサポーターとは?
RECNA自体は、核兵器廃絶のために研究をしているところなんですけど、サポーターとして学生の視点から勉強会やイベントをしています。今は、これといった活動はしてないんだけど・・・。ユースとは主旨が似ているので、関わっている人も似た人が多いですね。

◆RECNAではどういった活動を?
去年(2013)の8月10日に「大学生が動き出す~核の今、世界の未来~」というイベントと、11月3日に「地球市民集会ナガサキ」というイベントをしました。8月のイベントでは、大学生や長崎市民の方々を対象として劇を企画して、核保有国・核の傘に守られている国・核兵器反対国に分かれて、それぞれの立場の主張を述べて、核兵器がどういったものかということをゼロから考えてもらいました。工夫した企画があって、世界には1万7000発の核兵器があるんですけど、それをBB弾で例えて床に落とし、1発と1万7000発の音の違いを感じてもらい、その恐ろしさを感じてもらいました。
11月のイベントではその一歩進んだ企画をして、核兵器について考えるだけではなく、自分なりの意見をそれぞれポストイットに書き出して参加者の皆さんで共有してもらいました。取り組みはユースと似ていることが多いので、協力することもありますね。

◆苦労したことはありますか?
参加してくださる方は、核兵器に前知識がないということを前提として企画していたので、いかにわかりやすく伝えられるか工夫することに苦労しました。

◆これからしたい取り組みはありますか?
今は特にないんですけど、2015年は被爆70周年の年で、当時被爆された方々は高齢化していて、私たちの世代が被爆者の生の声を聞ける最後の世代と言われています。なので、漠然とではあるけど何かイベントができればなと思っています。そして被爆地であるここ長崎にいて、聞いて、感じて、広めていってほしいですね
あと、私のことではないのですが、長崎大学には「夢への架け橋」という取り組みがあり、取り組みたい夢を書いて応募して採択されるとその支援金が出るので、それに応募して何かできることがあるんじゃないかと考えている仲間もいます。

◆ではなぜ、RECNAに関わろうと思ったのですか?
もともと国際交流に興味があって、たまたまRECNAの開設シンポジウムに参加したら、私もやってみたいと思ってサポーターになりました!

◆国際交流に興味があるんですね
はい!アメリカに留学した時もすごく楽しかったし、RECNAでも韓国の大学との交流があって興味を持ちました。

◆どうして国際交流に興味が?
私の場合は、お父さんの影響が大きかったです。お父さんは仕事の都合上、いろんな国へ行く機会が多かったんですけど、その都度、海外の話しをしてくれて興味を持つようになりました。でもいきなり海外に行くことは難しかったから、大学に入ってからは、留学生に話しかけることから始めました(笑)。国際交流もぜんぜん難しく考えていなくて、例えば、韓国にも遊びに行けるような友達がいたら素敵だなって思うし、実際に日本で仲良くなったタイの友達のところに遊びに行った時は、とっても楽しかったです。

◆では、今後の目標を教えてください!
今後の目標・・・。はっきりとはないんですが、今学んでいることを活かせる仕事に就くのか、仕事とは別物として行っていくのかを悩んでます。でも、大学4年間でやったことが、社会に出てからの実になると言われているので、まずはユースの活動などやりたいことをやろうと思ってます。なので、来年度は休学をする予定です。

◆最後に読者へ伝えたいことをお願いします。
さっきも言ったみたいに、大学でやったことは大事だと思うので、ぜひ皆さんにも無駄のない大学生活を送って欲しいと思います!

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◆編集後記
今後の活動や目標を聞くと悩んでいらっしゃる場面もあり、これから自分の道を探していくのだなと感じるインタビューでした。長崎にいる私も、堀さんのお話しを聞いて、これをきっかけに核兵器について考えてみようと思いました。また、お父さんの海外の話から海外に興味を持って、自ら留学生に話しかけたり、核兵器について学ぶようになったと聞いて、その行動力に驚かされました。海外に興味がある方も、難しく考えずに楽しんで国際交流をしていってもらえればなと思います。
堀さん、本当にありがとうございました!

(インタビュー・文 中元喬介)

RECNA
HP http://www.recna.nagasaki-u.ac.jp/
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ナガサキ・ユース代表団
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長崎大学経済学部4年。宮城県石巻市へのボランティア参加をきっかけに、面白そうなことへほいほい首を突っ込むように。イベント参加経験を活かして講演会の運営など手がけたことも。これからも、首、突っ込んでいきます。