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Vol.1
内田成美さん/鹿児島国際大学・2年
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高校時代から、地域のボランティア活動に積極的に参加していた内田さん。国際交流に興味があり、大学に入学してからは、ベトナムへのスタディーツアーに参加。さらに、学校の垣根を越えて意見交換をする「学生サミット」や留学生と楽しく交流する「Potluckparty」などのイベントを主催。活き活きと活動する内田さんをご紹介します。
◆はじめに今一番注力している活動について教えてください!
イベントとしては、学生サミットやPotluckparty。あと、障がいを持った子どもたちへの募金活動をする、鹿児島コネクションズという団体の活動です。
◆学生サミットはどういう目的で開かれているんですか?
自分の学校の枠を超えて他の大学や高校生とかと交流が出来たらいいなと思って。もともと、少し前に鹿児島で学生サミットをしていたらしいんですけど、なくなってしまって、その話を聴いてから、もう一回やってみようと思って仲間と一緒に去年の9月からはじめました。参加者はだいたい大学生なんですけど、中学生の方も来てくれたりして。前回の学生サミットでは、初めて社会人の方にゲストスピーカーとして来てもらって、社会人の経験や話を聴いて意見交換をしました。
◆学生サミットでは、「恋愛」や「夢」などのテーマで意見交換をし合うと聴いたのですが、テーマはどうやって決めているんですか?
最初から堅苦しいテーマだと入りづらさがあるのかなと思って、意外と盛り上がれるテーマにしようと思って1回目は「恋愛」になって。その後、「将来の夢」。前回は「大学生のうちにしておきたいこと」というテーマで社会人の方にも来てもらってという形になりました。1回目は実行委員会でテーマを決めたんですけど、1回目が終わった後に参加者の方々に、今後こういうテーマで話したいという話が出て来たので、それ以降は、その中から実行委員の中で話し合って決めるという形を取りました。
◆フランクなテーマだと盛り上がりやすいですか?
毎回、人数もちょっとずつ増えてきて、どのテーマも、割とみんな真剣に話してくれる人ばかりで、社会人のゲストスピーカーの方の話はみんな本当に真剣に聴いてくれていました。参加者は、模造紙を使って自分の考えを描いて共有もします。あと、日本語学校の方とかも来てくれます。国が違うと、考え方も違うことが多く、それが一番出たのが「恋愛」がテーマのときで、文化の違いも感じることができましたね。
◆学生サミットの進行は実行委員のメンバーがするんですか?
あ、そうです。でも、いつまでも私たちがしていても微妙だと思うし、もっといろんな人にイベントを主催する経験とか積んでもらいたいし、主催者側と参加者側で視点も違うので、参加者側の人にも主催側の体験をしてほしいということで、次回からは変えていく予定です。
◆ほー、いいですね!内田さんも最初はイベントの参加者だったのが、今のように主催者側になって、他の人にも経験してほしいと思う理由は何ですか?
やっぱり、参加者側ではわからない、準備のことや大変な面もあるんですけど、そういうことがある上で、イベントが出来ていることや、準備をして、参加者の方に来てもらって「参加してよかった」とか喜んでもらえたりしたら嬉しいし、そういうことを感じてもらえたらなと思います。
◆主催を経験するようになってから、心境の変化とか、変わったことは?
いつも参加者だと、どうしても受け身になるけど、主催に回ると受け身で見ている部分だけではいけないなと。あと、イベントだけじゃないと思うんですけど、もっと周りのこととか見て考えて動こうかなって思いました。
◆みんなそういう風に動くようになったら面白そう!
うん、もっと楽しく「わーわー」なりそう(笑)
大学や学校の授業だと先生が面白いことを言ってもシーンとしいて、反応しないじゃないですか。表に出さない人が多いなって思っていて。でも学生サミットでは、自分の思っていることを表現してほしいなって思います。できれば学校でもそうあってほしいんですけど。
◆学校の垣根を越えて語り合える場があることは嬉しいですね。そのお話が聴けて、よかったです。次に、Potluckpartyについて聴かせてください。これは、国際交流のイベント?
国際交流のイベントですね。留学生の方とか、日本人の参加者も割と多いんですけど。留学生はほんとに日本語が上手で。こちらが日本語で話しかけても流暢に返してくれるので、そういう面では本当に助かります(笑)簡単なゲームとかして、あとはだいたいそれぞれで交流ですね。お菓子とか食べながら。
◆継続的にやっているんですか?
あ、私ずっと参加者だったんですよ!この前、初めて主催をしました。
◆!!参加者から主催者に変わった経緯は?
最初は本当にそんなこと考えてなかったんですけど、学生サミットをやって、主催ってこんなに大変なんだって思って。イベントの中でもポットラックは個人的に好きだったので、「学生主催者を集めています」という話を聴いて、やってみようと思いました。
◆学生だけでなく社会人とも一緒にイベントを運営しているんですね。いろんな繋がりができそうすね。次に、鹿児島コネクションズの活動について聴かせてください。どのような団体なのですか?
鹿児島の障がいがある子供たちへの募金活動をする団体です。大学生が7、8人で、あと高校生のメンバーも数人います。募金活動をするときには、学校でボランティア協力者を募集して一緒に募金活動を行います。集めた募金は、団体や病院などに寄付をします。
◆内田さんは発足メンバーなのですか?
そうですね。去年の4月くらいから少しずつ動き出した団体です。もともとは、中学の同級生が呼びかけて集まって作った団体なので、メンバーは大学もバラバラです。
◆始めようと思ったきっかけは何ですか?
声がかかったっていうのが一番です。でも、ボランティア活動に興味を持ったきっかけは、ボランティア活動を高校生の時にはじめてやって、それが結構面白くて。そこから、学校がボランティア推進校だったのもあって、ボランティアに関する情報がたくさん入ってくるんですよ。そこで、老人ホームとか行って、そこから人とのつながりも増えて、いいなと思っていたら、鹿児島コネクションズを立ち上げるという話を聴いて、やろうかなと思いました。
◆高校時代も大学時代もボーっとしていたらそのまま時間が過ぎますよね。ボーっとしていても卒業できるし、何となく生きられる中で、ボランティアをしようという原動力はどこから生まれたのですか?
たぶん、自分、結構暇人だったので(笑)だから、何かしたいなと思って。家にいても暇だし、とりあえず何かしたいなと思っていて、でも私の高校はバイトも出来ないし。活動範囲が限られている中でボランティアって言うのは本当にジャンルもいろいろあるし、自分の活動範囲が広がる気がして。自分にとって新しいことだったので、しようかなと思いました。
◆最初にボランティアに参加したときに「面白い」って思った具体的なポイントは?
まずは、本当に人見知りで、人と話すのが苦手で。友達と話すのは好きだったんですけど、知り合い以外の、見ず知らずの人と話す機会も全然なかったんです。でも、初めてのボランティアで、全然知らない人の中にはいったときに、知らない人と話すのも結構楽しかったんです。それで、お客さんとかも話しかけてくれるので人と話すのが楽しかったです。
◆「人と話すのが楽しい」という言葉を聴いて、内田さんの活動の根底にはその想いがあるんだろうなと思いました。納得感がありますね、なんだか。イベント以外にも、国際協力に興味があるとのことで、ベトナムへのスタディーツアーに参加されたと伺いました。ツアーはどのような内容だったのですか?
大学1年生の夏休みに一週間のツアーに参加しました。ツアー自体はベトナム戦争を知ろうって言う感じで。行った場所はベトナムのホーチミンで、孤児院や小学校に行って、子供たちと交流するっているのがテーマのボランティアでした。あと、空き時間は街を自分たちで散策しました。
◆参加しようと思ったきっかけは?
高校生のときから、海外に行きたいという思いもあったし、将来、国際協力関係の仕事に就きたいと思っているので、それに繋がることが何かしたいと思って。受験が終わって、何が無いかなと思って探したら今回のツアーを見つけたので、行こうと。
◆国際協力に興味があるということでしたが、ベトナムなどの発展途上国に興味があるのですか?
そうです。最初は青年海外協力隊に入りたいなと思っていて。でも、ジャンルがいろいろあるから、自分にできることが本当に限られている中で、大学で学んでいることを活かすなら、日本語学校の教員かなと思って。ベトナムやカンボジアで日本語を教えているところに興味があります。
◆発展途上国に行くのを怖いとは思わない?
それが意外となくて。親にもとても反対されたし。友達にも「なんでそんなところなの?」とか言われました。深く考えてないのかもしれないけど、怖いと思うことはないです。現地でもそういうのはあんまりなくて。ベトナムも初めて行ったんですけど、市場も日本語が上手な方が多くて、現地の方とも交流でき、あまり怖さはなかったです。
◆これまでにもいろんな活動をしていて、話を聴くだけもとても楽しいのですが、今後の目標があれば教えてください。
イベントとしては、学生サミットは自分が動ける間は続けたい。学生サミット自体を知らない人もまだ多いと思うので、これからちょっとずつでも多くの学生に知ってもらって、新しいことも取り入れて活動していきたい。個人的には、長期休暇は出来るだけ外に出たいなと思っていて、知らないこともたくさんあるから、いろんな人と繋がることで知っていけたらいいなって思います。
◆こういう人と繋がりたいなと思う人や、次にしてみたいイベントはありますか?
国際協力に興味がある人とか、まずは、同じ方向でお話しできたらいいなって思います。やりたいイベントは、やっぱり、国際交流のイベント。日本人も留学生もみんなで話し合える、遊べるイベントがしたいです。
◆その理由は?
留学生から、たまに聞くんです。「日本に来たのに日本人の友達ができない」って。日本語学校は特に、日本人がいないじゃないですか。交流できるような場がないと、全然知らない国・土地で、動ける範囲も限られてくるから、出来るだけ身近にそういう場を作れたらいいなって。
◆1年生のうちから精力的に動いていて、面白いなーと思うのですが、大学2年では、これをして、3年では、これをしたい!という思いはありますか?
できればなんですけど、2年生で語学を勉強して、3年生で1か月くらい海外の学校で子供たちに勉強を教えるツアーに参加したいです。昨年行ったツアーでは、現地で日本人の大学生20人と合流して行ったけど、次は一人でガイドさんもなしで行きたい。そのために、今年は語学留学をしたい。お金を貯めないといけないんですけど、できたらいいなと。
とりあえず、英語を勉強して、日本語検定も勉強して、日本語と英語ができるように。
現地では日本語を教える活動をしたいなと思っています。
◆大学生活もあと3年はありますし、ますます楽しくなりそうですね!いいなー!
ありがとうございます(笑)最後に読者へ伝えたいことをお願いします。
大学生って、たぶん学生の中で一番自由な時間があるじゃないですか。だから、好きなことをするのもいいと思うし、外に出て、イベントとかで普段交流しない人たちとも交流してみてもらいたいなと思います。
◆ありがとうございました!
◆編集後記
内田さんは、終始笑顔で楽しそうにインタビューに答えてくださいました。ほんわかとした雰囲気を醸し出しながらも、言葉の端々は力強く、それぞれのイベントや学生団体での活動に真剣に取り組んでいる姿勢が感じられました。「とりあえずやってみよう!」という精神を持ち、他の人の活動を上手く参考にして動いている内田さんに学ぶことも多く、あっという間に時間が過ぎてしまいました。
内田さん、本当にありがとうございました!
(インタビュー・文 吉野さくら)